
・思春期のせいなのか、子どもの態度が急に変わって……
・反抗的な子どもに対してどう接したら良いのか分からない!
・思春期の子どもへの接し方で注意することはあるの?
子どもが小学校高学年〜中学生になると、急に態度が変わったり反抗的になったりして悩んでしまう保護者の方が多いです。
この記事では、思春期とは一体どんな時期で、親としてどう接すれば良いのかについて具体的に解説します。
この記事を読めば、思春期の定義や男女差から反抗期との違い、学校や家庭でよくあるトラブルへの対処法まで分かります。
13年以上思春期の子どもと向き合ってきた私が、リアルな事例や今日から実践できるアドバイスを交えて思春期とは何かを解説します。
最近子どもの様子が変わってどうしたら良いのか悩んでいる人は、最後まで読んでください。
まつい けいすけ(著者)の実績
- ・文系→中学理科の教員採用試験に一発合格
- ・不登校〜難関校志望の生徒対象の塾を経営
- ・毎年150件以上の教育相談に対応
【WHOの定義】思春期とは10歳〜19歳までの期間のこと

思春期とは、子どもが心身ともに大人へと成長する移行期です。
WHOの定義では、思春期とは10歳〜19歳までの期間とされています。
一般的に思春期のスタートは10歳前後。小学校高学年~中学生頃に始まり、高校生~20歳前後まで続きます。
思春期は「子ども」から「大人」へと移行する重要な時期であり、多くの変化が集中して起こります。タップで各見出しに直接移動できます。
思春期の体の変化の特徴2選

思春期の子どもに現れる主な体の変化として、以下の2つが挙げられます。
・身長の伸びや骨格の変化
・ホルモンバランスの変化
身長の伸びや骨格の変化
思春期は身長が急に伸びたり、筋肉や脂肪がついて体つきが変わったりします。
いわゆる「成長期」です。子どもによっては1年間で10cm以上伸びることも。
急な体型の変化に自分自身がついていけず、恥ずかしさを感じる子もいます。
ホルモンバランスの変化
第二次性徴に伴い、男性ホルモン・女性ホルモンの分泌が増えます。
*第二次性徴とは、思春期に訪れる身体的変化のこと
子どもの体が大人の体へと急速に変化。思春期は、子どもにとって戸惑いや不安も大きい時期です。
思春期特有の体の変化
・ニキビができる
・体毛が濃くなる
・声変わりする
ホルモンバランスの変化が、情緒の不安定さにも影響します。
思春期の心の変化の特徴5選

思春期の子どもに現れる主な心の変化として、以下の5つが挙げられます。
・感情が激しく変化し心のバランスの崩れる
・自立心が芽生える
・自分らしさを探す
・仲間との関係を重視する
・性への興味関心が芽生える
感情が激しく変化し心のバランスの崩れる
思春期の子どもの心は、とても不安定になりがちです。
・昨日まで笑顔だったかと思うと急に不機嫌になる
・さっきまでテンションが高かったのに急に落ち込む
・イライラしているかと思ったら機嫌よく話しかけてきた
このように、気分の波が激しくなります。
ホルモン変動にプラスして、自我の目覚めによって心が揺れているのが原因です。
自分でもコントロールできない感情に戸惑い、イライラを親にぶつけてしまうこともあります。
自立心が芽生える
思春期の子どもは「親から精神的に自立したい」と考えています。
幼い頃は親が絶対的な存在でした。
しかし、思春期になると
・自分は自分
・もう子ども扱いされたくない
・好きにさせてほしい
親の言うことに反発したり口答えしたりするなど、自立心による反抗が態度に現れやすいです。
決して親を否定したいわけではありません。
思春期の子どもは自立したがりますが、親に依存もしています。
・親と同じに見られたくない
・親と一緒にいたくない
・自分と親は違う
・親が好きだ
・親と一緒にいると安心する
・親に守ってもらえてうれしい
親離れしようとすると同時に親への複雑な感情が混ざるため、ツンツンしていたかと思ったら甘えてきたなんてことも多いです。
思春期の子どもは、もどかしさの中で自分なりの考えや価値観を探しています。
自分らしさを探す

思春期は「自分は何者か?」を考える時期です。
友達関係や好きな音楽、ファッションなどを通じて、自分の個性や立ち位置を探っています。
親の価値観と自分の考えがぶつかり、「自分は親とは違うんだ」という主張が反抗的な言動として出てくることもあります。
仲間との関係を重視する
思春期の子どもにとって、友達や同年代の仲間の存在は非常に大きいです。
親よりも友達を優先したり、仲間内ではやっていることに強く影響を受けたりします。
親から見ると「友達ばかり……」と心配になるかもしれませんが、ちゃんと成長している証拠。
家族より友達を優先することに対し、心配する必要はありません。
ただし、以下のようなトラブルは子どもの心に大きな影響を与えるので注意が必要です。
・いじめや仲間外れ
・ゲームの高額課金
・SNSの炎上
・SNSへの自分の写真のアップロード
・深夜徘徊などの問題行動
反抗的で友達優先だからと言って放任せず、注意深く見守りましょう。
性への興味関心が芽生える
思春期は、体の成熟とともに性への興味関心が芽生える時期でもあります。
恥ずかしさから親に隠し事が増えたり、性的な話題に敏感になったりすることもありますね。
性への興味関心は、思春期の健全な成長です。
しかし、親子間で話題にしづらいため、コミュニケーションが減る原因にもなります。
【思春期と男女の違い】男の子と女の子の特徴と接し方

思春期には男女差があります。
もちろん個人差が大きく一概には言えませんが、一般的な男女の思春期の違いと、それを踏まえた接し方のポイントをまとめます。
タップで各見出しに直接移動できます。
発達の時期や体の変化の違いと親が知っておくべきポイント
思春期の子どもの体の変化と男女別の接し方のポイントをまとめます。
【男女別】思春期の体の変化が始まる時期
一般的に、女の子の方が男の子より思春期のスタートが早いです。
| 女の子 | 男の子 | |
| 思春期の始まり | 小4〜小5 | 小6〜中1 |
| 特徴 | 中1の頃には 大人びてくる | 中2〜高校生にかけて 急に成長する |
兄妹がいる場合、「妹の方が先に大人っぽくなった」なんてことも珍しくありません。
思春期の女の子の体の変化と戸惑い
女の子は、初潮を迎えると「大人の体になった」という自覚が芽生えます。
生理痛や貧血などの体調不良も出やすく、気分のムラにつながることがあります。
・周りの子に比べて胸が大きい
・周りの子に比べて胸が小さい
・周りの子に比べて体毛が濃い
周りの子との違いや理想の自分とのギャップから、自信をなくしてしまう子どもも多いです。
思春期の女の子の体について親が知っておくべきポイント3選
・生理用品や月経周期について教えてあげる
・脱毛や化粧、ダイエットに興味を持つ女の子が増えるので注意深く見守る
・子どもの性的な話題に誠実に答える
小学校4年生頃になったら、母親は生理用品の使い方や月経周期のことを教えてあげましょう。
学校での指導もありますが、プライベートな悩みは母親に相談したい子も多いです。
お父さんしかいない場合は、必要に応じて学校の養護教諭や信頼できる女性にサポートを頼むと良いでしょう。
脱毛や化粧に興味を持ったりダイエットをしたりする女の子も増えますので、注意深く見守りましょう。
ムダ毛の処理について子どもに聞かれたら、「お母さんはこんな感じだよ」と事実を伝えれば大丈夫です。
・今気になっているシェーバーとかあるの?
・お母さんがいい感じのやつ買ってあげようか?
・今度の休みにどんなやつがいいか一緒に見に行く?
このような声かけをして一緒に選ぶのも良いですし、何も言わずにそっと風呂場に子ども専用のシェーバーを置いておいてあげるのも良いでしょう。
性ホルモンの影響で、性への興味関心が高まります。子どもの性的な質問はタブー視してはいけません。誠実に答えることで、子どもの信頼に繋がります。
>> 【元教師が解説】思春期の女の子の特徴とコミュニケーションの取り方|反抗期の娘に悩む親必見!
思春期の男の子の体の変化と戸惑い
男の子には、
・声変わり
・ひげや体毛の発生
・精通
男の子の場合、自分の体の変化について口に出さないことが多いです。
しかし、内心は驚いたり友達とひそかに情報交換をしたりしています。
思春期の男の子の体について親が知っておくべきポイント3選
・体の変化についてはそれとなく伝えてあげる
・子どものプライバシーに配慮する
・子どもの性的な話題に誠実に答える
小学校5年生頃になったら、体の変化についてそれとなく伝えてあげましょう。体が急に成長してきたときに安心できます。
特に母親は、子どものプライバシーに配慮する意識を持ちましょう。これまでいろいろ話してくれた息子が急に話さなくなるので、ついグイグイ近づいてしまう人も多いです。
風呂やトイレの時間が長くなったり、ティッシュの消費が激しくなったりすることもあるでしょう。
良くない声かけの仕方
・最近風呂の時間が長いけど何をしているの?
・トイレの時間長すぎ!他の人のことも考えて
・ティッシュ使いすぎ!何に使っているの?
良い声かけの仕方
・お風呂の時間が長いけど、のぼせないようにね
・トイレは他の人も使うから、独占しないでもらえるとうれしい
・あなたの分のティッシュ箱はここだから、ここから持っていってね
子どものプライバシーに踏み込まないよう注意してください。
子どもの性的な質問はタブー視せず、誠実に答えることが大事です。
>> 【元教師が解説】思春期の男の子の特徴と効果的な接し方|反抗期の息子に悩む親必見!
心と行動の男女差と接し方のポイント
思春期になると、心や行動面でも男女差がはっきりと出てきます。
思春期の女の子のコミュニケーション
一般的に、女の子は思春期になっても言葉で気持ちを表しやすいという特徴があります。
・友達同士でおしゃべりをする
・日記を書く
・SNSに自分の気持ちを投稿する
このような女の子も多いです。「父親とは話さなくなっても母親とは仲良し」というのも、思春期の女の子あるあるですね。
思春期の女の子とのコミュニケーションのポイント
女の子の場合は、話してくれたときにしっかり聞いてあげることが大切です。
LINEやインスタグラムなどで友達関係が拡大するので、その範囲でトラブルが起きていないか見守りましょう。
女同士の方が話しやすいので、何か様子が変だなと思ったら母親が「顔色悪いけど大丈夫?疲れていない?」などと声をかけてあげると良いですね。
趣味の話や一緒に体を動かす中で、自然に会話を促すのもおすすめです。
>> 【元教師が解説】思春期の女の子の特徴とコミュニケーションの取り方|反抗期の娘に悩む親必見!
思春期の男の子のコミュニケーション
男の子は、思春期になると口数が減りがち。
学校であったことを聞いても「別に」「普通」としか答えない、と嘆く母親も多いです。
思春期の男の子とのコミュニケーションのポイント
・男の子が女の子のように話さないのは当然だと考え、子どもの全てを知ろうとしない
・子どもが話しかけやすい雰囲気作りを心がけ、何か話してくれたらと楽しそうに相づちを打つ
・詳しく聞こうとして子どもを追いつめない
趣味の話や一緒に体を動かす中で自然に会話を促すと良いです。
ぜひ、今日から意識してみてください。
>> 思春期の男の子が何も話さないたった1つの理由とは?母親としての関わり方
思春期の女の子の反抗の現れ方4選
・皮肉を言う
・無視する
・部屋に閉じこもって出てこない
・母親を嫌がって距離を取る
このような反抗が多いです。
思春期の女の子の反抗的な態度に対する対応の仕方
まずは、「そういう時期もある」と割り切りましょう。思春期の女の子が反抗的な態度を取っているときは、あまりグイグイ近づこうとしてはいけません。
しかし、食事を取らなかったりずっと部屋に引きこもっていたりするときは、根気強く声かけをしましょう。
「食事を食べてもらえるとお母さんはうれしい」のように、アイメッセージを使うと「心配しているよ」という気持ちが伝わりやすいですよ。
*アイメッセージとは、「私」を主語にして伝えることで、相手に配慮しながら自分の気持ちや考えを伝えるコミュニケーションのこと
>> 【元教師が解説】思春期の女の子の特徴とコミュニケーションの取り方|反抗期の娘に悩む親必見!
思春期の男の子の反抗の現れ方
男の子の場合、個人差はありますが、怒りを爆発させたり物に当たったりするなど物理的な反抗が多いです。
突然火山が噴火したかのように大声で怒鳴りながら暴れることもあるので、特に母親の場合身の危険を感じることもあるでしょう。
思春期の男の子の反抗的な態度に対する対応の仕方
思春期の男の子の激しい反抗には、親が安全を確保しつつ冷静になることが第一です。
暴れている最中に厳しく叱っても火に油を注ぐだけ。取っ組み合いのケンカをしてはいけません。
怒りが落ち着いた頃に、話し合いをしましょう。
一度落ち着いてから、「イライラするのは仕方ないけれど、物に当たるのはよくない」と毅然とした態度で伝えれば、素直に話を聞いてくれますよ。
*毅然とした態度とは、物事に動じず、強い意志を持って主張や立場を貫く態度
男の子は、怒りの感情で悲しみや不安を覆い隠すことが多いです。
ただ叱るだけではなく、「本当は何かつらいことがあるのかも」と想像しながら接しましょう。
>> 【元教師が解説】思春期の男の子の特徴と効果的な接し方|反抗期の息子に悩む親必見!
【元教師が解説】思春期と反抗期の違い

思春期=反抗期と考えられがちですが、実は別物です。思春期の話題でよく出てくる「反抗期」について、解説します。タップで各見出しに直接移動できます。
反抗期は思春期の1つの側面
| 思春期 | 反抗期 |
| 成長の過程 | 態度に現れる現象 |
反抗期は、親や他の大人に反発する時期を指します。一般的に、幼児期の第一次反抗期(イヤイヤ期)と思春期の第二次反抗期の2つです。
反抗期は、思春期という大きな成長ドラマの中の1つのシーンに過ぎません。
思春期の子どもが全員激しく反抗するわけではありませんよね。反抗の強さや現れ方には個人差が大きいです。
非常に反発的で口論が増える子どももいれば、「静かな反抗期」のように、一見おとなしくても心の中で親から心理的に離れていくケースもあります。
*静かな反抗期とは、子どもが自分の感情や考えを内に秘め、親との衝突を避けるために反抗的な態度を示さないこと
【反抗期がなくても大丈夫】大切なのは心の成長

反抗期がないことを心配する必要はありません。大丈夫です。
反抗的な態度が目立たなくても、子どもの心は自立へ向けて成長しています。
表面的な反抗の有無よりも、子どもの心の変化に目を向けることが大切です。
・親と距離を取り始めた
・将来への漠然とした不安や迷いを抱えるようになった
・人間関係でストレスを感じやすくなった
・性への興味関心が芽生えた
・自分なりの価値観を考え始めた
どれも立派な心の変化。反抗期があるかどうかで思春期になったか判断せず、子どもの心の変化を暖かく見守りましょう。
しかし、幼い頃から「○○はダメだって言ったでしょ!」「うるさい!静かにしなさい!」などと抑圧されたのが原因で、反抗期がないこともあります。
実は、アダルトチルドレンの特徴の1つが「抑圧されて育ったため反抗期がない」というもの。
*アダルトチルドレンとは、子どもの頃に家庭環境や親との関係でトラウマを抱え、大人になってもその影響に苦しんでいる人のこと
>> 【反抗期がないのは危険?】アダルトチルドレンの特徴と子どもをアダルトチルドレンにさせない方法
【思春期あるある】家庭や学校で起こりがちなトラブルと対処法7選

思春期には家庭内でも学校でも様々なトラブルや悩みが発生しがちです。
よくあるトラブルの具体例を紹介します。タップで各見出しに直接移動できます。
家庭で起こりがちなトラブルと対処法3選
思春期の子育てをしていると日常的に起こるトラブルとその対処法を、3つ厳選して紹介します。
口答えや無視が増える
・関係ないし
・うるさいな!
・別に……
・知らない
親が何か言うとすぐに反発したり、質問しても返事が返ってこなかったりすることが増えます。
思春期の子どもの口答えや無視への対処法
子どもの生意気な態度にイライラしてしまうことも多いですよね。しかし、子どもを感情的に叱りつけるのは逆効果。
「生意気言って!」と頭ごなしに怒るのも、絶対にダメです。
「今は話す気分ではなかったか」と考え、一旦落ち着いて時間をおきましょう。
子どもが話したいときに耳を傾ける姿勢を示し、「何かあったの?」と静かに聞くと、しばらくしてからポツリと本音を話し出すこともあります。
無視されたと感じても、「ねえ、ちゃんと教えてよ!」と深追いしたり話しかけるのをやめたりしてはいけません。
思春期の子どもは、親から自立しようとする一方で依存もしています。
「話したくなったらいつでも聞くよ」というスタンスでいると、子どもも安心できますよ。
来る者拒まず、去る者追わずのイメージです。
生活リズムが乱れがちになる

・夜ふかしをして朝起きられない
・ゲームやSNSに夢中になり勉強をしない
・朝食を抜く習慣がつき、午前中授業に集中できない
眠気覚ましにエナジードリンクを飲み、カフェインの影響で睡眠が乱れる子どもも多いです。
生活リズムが乱れがちな思春期の子どもへの対処法
よくやってしまうNGな対応をまとめます。
・スマホやゲームを取り上げる
・一方的にスマホやゲームの使用ルールを決める
・兄弟姉妹や友達と比較して攻める
・「将来困るのは自分だよ」と漠然とした不安をあおる
・「自己管理ができない」などと否定的な言葉を言う
スマホやゲームを取り上げたり一方的にルールを決めたりするのは、絶対にダメですよ。反発心をあおるだけです。
まずは、お互いが納得できるルールを一緒に決めましょう。
・平日は夜10時にはスマホをリビングに置く
・休日のゲームは◯時間までにする
・スマホを◯時間使用したらロックがかかるようにする
本人が納得する形で生活リズムを整える手助けをします。朝起きられない場合は夜更かしの原因を探り、子どもと一緒に改善策を考えましょう。
・SNSが気になる
・ゲームがやめられない
・彼氏(彼女)と遅くまで連絡を取り合っている
・悩みごとがあって夜なかなか寝付けない
親も一緒に早寝早起きの習慣をつけると、良いお手本になります。
家庭内の小さな暴力やかんしゃく
・イライラして物に当たる
・ドアを乱暴に閉める
・親や兄弟に手をあげそうになる
イライラが爆発して、手がつけられない……。そんな経験をしたことがある人も多いかもしれませんね。
小さな暴力やかんしゃくが起きたときの対処法
まずは、安全の確保が最優先です。
子どもが興奮しているときはこちらも興奮せず、「落ち着くまで別の部屋に行こうか」と物理的に距離をとりましょう。
落ち着いた後で、なぜ怒りが爆発したのか話を聞きます。ポイントは、感情の裏にある本音や悩みを探ること。
| 怒りが爆発したきっかけ | 本音や悩みの例 |
| ゲームを中断させられて腹が立ったから | 現実でのストレスをゲームで発散していた |
| 弟に優しくするよう注意されたから | 親が弟ばかり褒めるから、不公平だと思っていた |
| 親が自分の部屋に勝手に入ったから | 自分のプライベートな空間を守りたかった |
| 友達との外出を禁止されたから | 誘いを断って仲間外れにされるのが怖かった |
本音や悩みに向き合い、その原因に対処することで暴力的な振る舞いも減っていきます。
学校で起こりがちなトラブルと対処法4選
次に、学校生活でよく起こるトラブルとその対処法についてまとめます。
成績や勉強へのやる気が下がる
思春期に入ってから急に成績が下がったり、勉強に身が入らなくなったりする子どもは非常に多いです。
三者面談で学校から「授業中ぼんやりしている」と指摘され、初めて知ったなんてことも……。
成績や勉強へのやる気が下がったときの対処法
頭ごなしに「勉強しなさい!」と言うのは逆効果。まず子どもの状況を把握しましょう。
・学校の先生に授業中の様子を聞く
・どの教科でつまずいているのか子どもと話し合う
・どのあたりの内容からつまずき始めたのか子どもに確認する
・自力で苦手科目の復習をするのが難しい場合、塾や家庭教師の力を借りる
元教師で現在塾を経営している私の経験では、親や学校の先生に言われると反発しても、塾の先生からなら素直に聞き入れる子どもも多いです。
>> 【塾経営者が厳選】中学生におすすめのオンライン塾8選!口コミが良くコスパが高い塾は?
>> 【元教師が解説】思春期の中学生が全然勉強しない理由13選!やる気スイッチの押し方とは
校則や学校の先生への反発
・茶髪にする
・ピアスの穴を開ける
・化粧をする
・制服を加工する
・先生の言うことを聞かない
校則を破ったり、学校の先生に反抗的な態度をとったりするのも、思春期あるあるですね。
校則や学校の先生に反発するときの対処法
学校から注意を受けると親も心配になりますよね。しかし、頭ごなしに子どもを責めるのは絶対にダメです。
【思春期の子どもが校則や学校の先生に反発する理由】
・自立心が芽生えたから自立心が反発という形で現れる
・自分らしさを探しているから自分の個性や価値観を探る
・もっと自分を見てもらいたいから悪目立ちすることで叱ってもらいたい
校則や学校の先生に反発する理由は、人それぞれ。子どもによって違います。
対話を通じて子どもの考えを理解しつつ、「校則にも意味があること」「社会には守るべきルールがあること」を噛み砕いて伝えましょう。
どうしても理不尽な校則の場合は、学校側と相談し柔軟に対応策を探ることも必要です。
学校の友達関係のトラブル

友達同士のけんか、仲間外れ、いじめなど、人間関係の悩みも思春期には深刻になりがちです。
思春期の子どものSNS上のトラブルも、ここ数年で急増しています。
学校の友達関係のトラブルに対する対処法
学校での友達関係のトラブルは、基本的に親が主体的に介入しない方が良いです。事態が悪化する危険性があります。
ただし、子どもには「親は味方だ」としっかりと伝えます。
すぐに担任の先生に連絡を取り、解決に向けて指示を仰ぎましょう。学校と連携してサポートすることが重要です。
部活動でのトラブル
部活動のトラブルは、主に人間関係のトラブルと子どもが急に「部活をやめたい」と言い出す問題の2つがあります。
部活動でのトラブルに対する対処法
人間関係のトラブルの場合は、基本的に親が主体的に介入してはいけません。顧問の先生に連絡を取り、解決に向けて指示を仰ぎましょう。
ただし、子どもには「親は味方だ」としっかりと伝えます。
スランプや習い事、部活の忙しさを理由に、急に「やめたい」と言い出すのもあるあるです。
子どもが「部活をやめたい」と言ったときは、理由を丁寧に聞きましょう。表面的な理由だけでなく、子どもの本心を確認することが重要です。
問い詰めるのではなく、「他には理由はないかな?やめたい理由がたくさんあるなら、全部教えてくれるとお母さんはうれしいな」と寄り添いましょう。
「どうしても合わない」「他にやりたいことがある」場合もあれば、「一時的な感情」の場合もあります。
一緒にメリット・デメリットを整理し、最終的な結論はできるだけ子ども自身に委ねましょう。
部活動をやめるメリット
・自由に使える時間が増える
・心身の疲労やストレスが軽減される
・勉強や趣味、習い事に集中できる
・新しいことに挑戦できる
・人間関係の悩みから解放される可能性がある
・十分な休養や睡眠が取れるようになる
・家族とのコミュニケーションが増える
・勉強や進路についてじっくり考える余裕が生まれる
・心理的なプレッシャーが減り、自信を取り戻せる場合がある
部活動をやめるデメリット
・続けることで得られた達成感や充実感をなくす可能性がある
・仲間や先輩後輩との関係がうすくなる
・忍耐力や継続力などを養う機会をなくす可能性がある
・学校にいても、何となく寂しく感じることがある
・体力や運動習慣の低下が心配される
・部活から得られる経験や学びをなくす可能性がある
・周りからの「途中でやめた」との評価を気にすることもある
・後悔や未練を感じる可能性がある
親の期待だけで続けさせても逆効果。自分で決める経験も大切です。
【完全解説】思春期の子どもへの接し方!親が心がけたいポイントとNG例

思春期の子どもと向き合う上で、親としてどんな姿勢・対応を心がければよいかをまとめます。タップで各見出しに直接移動できます。
思春期の子どもとの基本的な接し方のポイント3選
思春期の子どもに対する親の基本スタンスは、以下の3つです。
・見守る
・信頼する
・愛情を伝える
思春期の子どもは適度な距離感で見守る
思春期の子どもにはグイグイ近づきすぎず放任しすぎない、程よい距離感を保つことが大切です。
来る者拒まず、去る者追わず。
子どもが自分の力で考えたり何かを決めたりする機会を尊重しつつ、いざとなったらすぐに支えられるよう後ろで見守るイメージです。
思春期の子どもの心はとても複雑。親から自立しようとしているけど、依存もしています。
グイグイ近づきすぎると反発を招き、放任しすぎると子どもは孤独を感じます。
バランスが難しいですが、「あなたのことを気にかけているけど信じてもいるよ」というメッセージを態度で示しましょう。
子どもを一人の人間として信頼し、尊重する
思春期は親から精神的に自立する時期です。
「あんなにママ大好きっ子だったのに……」と寂しさもありますよね。しかし、子離れの覚悟をしましょう。
子どもを小さい頃の延長で見るのではなく、1人の対等な人間として意見や気持ちを尊重するのが大切です。
・部活は〇〇部が良いと思うよ
・〇〇高校を受験しなさい
・中3になったら受験に向けて塾に入ろうね
上記のような、頭ごなしの「〇〇にしなさい」は絶対にダメ。子どもの考えをまず聞き、一緒に考える姿勢が大切です。
尊重されていると感じれば、子どもも親を尊重しようとするようになります。
思春期になっても無条件の愛情と安心感を与え続ける
思春期の子どもは心が不安定で、自信をなくしたり孤独を感じたりしやすいです。
「どんなあなたでも大切だよ」という無条件の愛情を感じられると、子どもの大きな支えになります。
子どもが思春期だからといって、難しいことをしようとする必要はありません。
・「いってらっしゃい」「おかえり」「今日もお疲れさま」と毎日笑顔で声をかける
・子どもが話してきたときは手を止めて、うなずきながら聞く
・子どもの趣味や関心に関心を持って「それってどんなことするの?」と聞いてみる
・何気ない会話の中で「あなたのことを信じてるよ」と安心させる言葉を入れる
・誕生日や入学、卒業などの節目にメッセージカードを渡す
全て特別な準備がいらず、日常の中でできることばかりです。
反抗的な態度を取られると、親も悲しくなるしイライラしてしまいますよね。しかし、思春期の子どもにとって「当たり前の愛情」こそが、1番の安心材料になります。
子どもにとって、家庭が安心できる場所だと感じさせてあげましょう。
思春期の子どもとのコミュニケーションのポイント3選

思春期の子どもに対するコミュニケーションのポイントは、以下の3つです。
・徹底的に聴く
・共感と言い換えで会話が弾む
・話すタイミングや手段を工夫する
子どもと話をするときは聞き役になる
思春期の子どもとの会話は、聴くことが最優先です。親として、ついアドバイスやお説教をしたくなりますよね。
しかし、まずは子どもの話を最後までちゃんと聴きましょう。
・相づちを打つ
・「それでどう思ったの?」と続きを優しく促す
・スマホやテレビを見ず、全身で「聴いている」姿勢を示す
・子どもの目線に合わせてうなずく
・途中で否定しない
・「ありがとう、話してくれて嬉しいよ」と感謝を伝える
子どもが「お母さんはちゃんと聞いてくれた」と感じるだけで、信頼関係はグッと良くなります。
逆に途中で口を挟んで批判してしまうと、「どうせ話しても無駄」と心を閉ざしてしまうので注意が必要です。
子どもの話に共感して言葉を言い換えると会話が弾む
子どもの話に対してすぐに評価や意見を言うのではなく、共感して言葉を言い換えると会話が弾みます。
| 子どもの話 | 共感と言い換え |
| 今日、めっちゃラッキーだったんだ | いいな めっちゃラッキーだったなんてうらやましい |
| 友達に無視されたからイライラした | そうだよね 無視されるとイライラするし悲しいよね |
| 頭がズキズキしてやばい | 大丈夫? 頭がズキズキ痛むんだね |
| 担任の先生、すぐ注意するから嫌なんだよね | そうなんだ すぐ注意されたら嫌になるかもしれないね |
子どもの話に共感して言い換えることで、「お母さんは自分を分かってくれている」という安心感を与えますよ。
面と向かって話すのを嫌がる子どもには、話すタイミングと手段を工夫する
面と向かって話すのを嫌がる子には、車での送り迎え中や食事中など、視線を合わせなくて済む場面がコミュニケーションのチャンスです。
リラックスしたときにポツリと本音を語ることもあります。
どうしても会話が難しい場合は、メモやLINEなど文字のコミュニケーションを活用しましょう。
「最近どう?」「最近元気がないから、お母さん心配だな」と短いメッセージを送り、子どもから返事が来たら少しやり取りする。これも立派なコミュニケーションです。
ただし、返信がないのに毎日何通もメッセージを送るのはおすすめできません。
思春期なので、返信がないのは当たり前。既読になるけど子どもから返信がない場合は、1日1〜2通を上限にメッセージを送ってみましょう。
【絶対ダメ】思春期の子どもに対するNGな接し方6選

思春期の子どもに対してやってしまいがちだけれど、逆効果になる親の対応も押さえておきましょう。
・頭ごなしに怒る子どもは親にはどうせ分かってもらえないと感じ、反発心を強める
・子どもの人格を否定する「本当にダメな子だね」と子どもの人格や存在を否定すると、子どもの自己肯定感が傷つく
・過度なプレッシャーを与える無理な要求をしたり失敗に対して親が過剰に失望したりすると、子どもの自己肯定感が傷つく
・過干渉になる子どものスマホをチェックしたり友達関係に口出ししすぎたりすると、子どもは強い怒りや不信感を抱く
・親が感情的に泣いたり突き放したりする親がヒステリックになってしなうと、子どもは安全基地を失い親を信頼できなくなる
・暴力的な罰を与える恐怖で親に従わせると、子どもの心が離れるばかりか深い傷も残る
上記の行為は、短期的には言うことを聞かせられても長期的に見ると問題を深刻化させる恐れがあります。
【実例紹介】親の接し方で大きく変わった中学生の子どもとの関係
中学2年生の男の子を持つママの例
中学2年のA君は、中学1年生の冬休み明けから全く宿題をせず親とも口をきかなくなりました。お母さんは心配のあまり毎日のように「宿題をしなさい!将来困るのよ!」と説教しましたが、A君はますます反発し成績も低迷。
困ったお母さんは、私のところに相談に来られました。私が提案したのは「勉強のことを言うのを2週間一切やめて、代わりに息子さんの話をとことん聴いてみる」こと。
お母さんは勇気を出して実践し、勉強の口出しをピタッとやめ、代わりに夕飯後「今日部活どうだった?」など息子さんの興味ある話題を尋ねました。
最初は「別に…」と素っ気なかったA君ですが、1週間ほどすると自分から学校であったことを話し始めました。
さらに「実は数学が全然分からない」とポロッと本音が出たのです。
お母さんはそれを聞いて初めて宿題をしない本当の理由に気づき、すぐに塾を検討。
A君も「塾なら行ってもいい」と前向きになりました。その後、A君は勉強の遅れを取り戻しつつあり、家庭での会話も増えています。
【Q&A】思春期の子育てに関するよくある質問7選

思春期の子育てについて、よくいただく質問にお答えします。タップで各見出しに移動できます。
子どもが全然口をきいてくれませんが、どう接したら良いですか
著者の答え
無理に話をさせようとしないことが大切です。・おはよう
・いってらっしゃい
・おかえり
・おやすみ
上記のようなあいさつを続け、日常の中で「親に見守られている」安心感を与えましょう。
たとえ親子の会話がなくても、穏やかに接するのも重要。本人が話したいタイミングを待ち、「いつでも聞くよ」という姿勢を示してください。
来る者拒まず、去る者追わずのイメージです。
焦らずとも、何かあれば必ず親を頼る時が来ます。その時にしっかり聞いてあげれば十分です。
「話さない=信頼されていない」ではなく「今は1人になりたい時期」と捉えて見守りましょう。
反抗的な態度にイライラして怒鳴ってしまうのですが、叱り方のコツはありますか
著者の答え
怒鳴ったり感情的に叱ったりするのは逆効果です。叱り方のコツは、以下の5つです。
・ポイントを絞る
・叱る理由や背景を説明する
・子どもの人格を否定しない
・子どもの良いところを伝える
・叱った後はフォローの声かけをする
叱るときはポイントを1つか2つに絞り、毅然とした態度で冷静な口調で伝えましょう。
*毅然とした態度とは、物事に動じず、強い意志を持って主張や立場を貫く態度
「夜遅く帰ると心配で眠れないから、約束の時間は守ってほしい。」
上記のように、必ず理由や背景も説明します。人格は否定せず、行為だけを注意しましょう。
叱るときは、「お母さんは〇〇で悲しい(うれしい)」のようにアイメッセージを使うと子どもの心に響きます。
*アイメッセージとは、「私」を主語にして伝えることで、相手に配慮しながら自分の気持ちや考えを伝えるコミュニケーションのこと
「〇〇ですごく優しいところがあるからこそ、✕✕するのはもったいないよ。」
上記のように、子どもの良いところを伝えながら叱るのも効果的ですよ。
叱った後は必ずフォローの声かけをしましょう。
「ごめん。言い過ぎたかもしれないね。あなたが心配だから、ついお母さん熱くなっちゃった。」
上記のように本心を伝えると、子どもも理解しやすくなります。もし感情的に怒ってしまったら、親であっても自分から謝る勇気を持ちましょう。
全然勉強しないのですが、やる気を出させるにはどうしたら良いですか
著者の答え
頭ごなしに「勉強しなさい!」と言うのは逆効果です。まずは、以下を参考に子どもの状況を把握しましょう。
・学校の先生に授業中の様子を聞く
・どの教科でつまずいているのか子どもと話し合う
・どのあたりの内容からつまずき始めたのか子どもに確認する
・自力で苦手科目の復習をするのが難しい場合、塾や家庭教師の力を借りる
元教師で現在塾を経営している私の経験では、親や学校の先生に言われると反発しても、塾の先生からなら素直に聞き入れる子どもも多いです。
勉強の目的やメリットを一緒に考えるのも効果的。
例えば「将来自分の夢を叶えるために必要だよ」「好きな〇〇についてもっと知るために勉強してみたら?」など、子どもの関心に結び付けます。
小さな目標を設定し、サプライズでご褒美をあげるのも良いですね。
勉強は、とにかくスモールステップが大切。「今日は教科書を机に出せたね」「今日は問題集を開けたね」と、本当に小さなことでも子どもを認めてしっかり褒めましょう。
「30分集中できたから、好きなおやつ食べようか」と、サプライズでご褒美をあげるのも良いですね。
それでも難しい場合は、塾や家庭教師の力を借りるのも一つの手です。第三者に任せることで、親子の衝突を避けつつ勉強習慣をつける作戦も検討してみてください。
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子どもがずっとスマホを触っているのですが、使用時間は制限すべきですか
著者の答え
ルール作りは必要ですが、一方的に制限するのは逆効果になります。子どもと話し合い、お互いが納得できるルールを決めるのがおすすめです。
「テスト期間中は夜〇時以降はスマホの電源を切る」などのルールを、なぜそのルールが必要か理由も説明しつつ決めると納得感が生まれます。
スマホそのものを悪者にせず、「勉強や睡眠も大事だからバランスを取ろうね」と伝えましょう。
また、「スマホはリビングで充電する」「勉強はリビングで行う」などの物理的な工夫も効果的です。
親も一緒にスマホ仕様のルールを守り、「お互い気をつけよう」と協力する姿勢を見せると、子どもも反発しにくくなります。
悪い友達の影響で子どもまで悪くなってしまわないか心配で……
著者の答え
思春期は親より友達を優先しますから、不良っぽい友達ができると心配ですよね。ただし、頭ごなしに友達を否定するのは絶対にダメです。「親は何も分かってない!」と反発し、その友達との仲間意識が高まるだけです。
まずは「どんな子なの?」と聞き、友達の話をしっかり受け止めましょう。
その上で、「お母さんはあなたを信じているから基本的には何も言わないけど、もし万が一タバコを吸ったりお酒を飲んだりなんてことがあったら絶対に許さないから」と毅然とした態度で伝えます。
決して友達を名指しで悪者にせず、最終的には子ども自身が人間関係を取捨選択できるよう信じて見守りましょう。
もちろん、あらかじめ許さないとくぎを刺しておいた悪さをした場合はしっかりと叱りましょう。思春期の子どもは、どこまでなら許されるのか、何をしたら親が怒るのかを探りながら悪さをしようとします。
子どもが恋愛に興味を持ち始めましたが、親としてどう対応すべきですか
著者の答え
恋愛は子どもが健全に成長している証拠なので、過度に干渉せず温かく見守るのが基本です。ただし、いくつか親として伝えておきたいこともあります。
まずは、「相手を思いやること」「自分を大切にすること」の2つです。
好きな人ができると自分を見失いがちですが、その中で「自分の将来や大事なことを投げ出さないように」と助言します。
また、夜遅くならない、連絡は必ずする、など最低限のルールは話し合っておきましょう。
性的な面についての話も大切です。「本当に信頼できる相手か見極めるんだよ」「自分や相手の体を大切にね」と、シンプルに価値観を伝えておきましょう。
「まだ早い!」と頭ごなしに恋愛を禁止するのは絶対にダメ。親に内緒でこそこそ交際に走る恐れがあります。
健全なお付き合いなら暖かく見守り、「困ったときは相談に乗るよ」と伝えておきましょう。
不登校気味ですが、専門家に相談すべきタイミングはいつですか
著者の答え
子どもが不登校気味の場合、専門家に相談するタイミングは早いほど良いです。具体的には以下の目安が挙げられます。担任の先生やスクールカウンセラーに相談するタイミングの目安は、連続で2〜3日欠席が続いたときです。実は、多くの自治体や教育機関で、連続して2~3日欠席が続いた時点で家庭訪問や学校内でのケース会議を開始することを推奨しています。
2〜3日という早い段階で、担任の先生やスクールカウンセラーと話し合いを始めることが重要です。
合計5日以上欠席した場合は、より本格的な対応が必要となります。
・不登校支援センター
・ひきこもり地域支援センター
・教育支援センター
・子育て相談ドットコム
上記のような専門機関への相談を検討しましょう。
体調不良も訴えている場合は、思春期外来を受診するのもおすすめです。早めの相談は問題を大きくしないためにも有効なので、遠慮なく相談しましょう。
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まとめ

思春期の子育ては、保護者にとって試練の連続かもしれません。子どもの態度や価値観の変化に戸惑い、時にぶつかり合うことも避けられないでしょう。
しかし、子どもが思春期を迎えたということは大人に向けてちゃんと成長している証拠。ちゃんと子育てできていると自信を持ってください。
・思春期の子どもは適度な距離で見守り、1人の人間として信頼し、無条件の愛情を伝え続ける
・子どもの話を聞くときは最後まで「聞き役」に徹し、気持ちに共感しながら受け止める
・頭ごなしに怒る、人格を否定する、過度に干渉する、感情的に突き放すといった接し方は避ける
・「〇〇しなさい」と一方的に指示せず、子どもの意見や考えを尊重しながら一緒に考える
・子どもの反抗的な態度や無視に対しては感情的にならず、冷静に受け止めて子どもが話せるタイミング作りや雰囲気作りを心がける
・スマホやゲーム、生活習慣に関するルールは、一方的に決めずに子どもと話し合い、お互いが納得できる形を目指す
・「勉強しなさい」と叱るのではなく、勉強しない理由を探り、結果よりもプロセスや努力を認めて具体的に褒める
・子どもの友達関係に過度に口出しせず、子どもの話を聞いた上で「親はあなたの味方だから信頼している」と伝える
・物に当たるなど激しい反抗が見られた場合は、まずは安全を確保し、落ち着いてから毅然とした態度で話し合う
・子どもが話したがらない時は無理に聞き出そうとせず、挨拶などの日常的な声かけは続けながら「いつでも聞くよ」という姿勢を見せる
思春期には心身の大きな変化があり、子ども自身も葛藤しています。親には、「見守る」「信じる」「待つ」という姿勢が求められる時期ですね。
同時に、子どもが困ったときには手を差し伸べ、道を踏み外しそうなときには支える柔軟さと心の強さも必要です。
思春期は、まさに親も成長を問われる時期と言えるでしょう。
元教師の経験から言えば、思春期にしっかり親子の信頼関係を築いた家庭は、その後の子どもの自立や社会生活もうまくいくケースが多いです。
この時期に親子関係が崩れてしまっても、諦めないでください。「中学校ではあんなにやんちゃだったのに」と思うような子どもが、5年後、10年後に立派に成長して親と一緒に私のところに会いに来てくれるケースもたくさんあります。
重要なのは、子どもを想う気持ちを持ち続けること。そして、必要なら学校や専門家と協力しながら対応すること。
今まさに悩んでいる保護者の方は、「今はこの子が将来立派に羽ばたく途中なんだ」と信じて、どうか温かい目で子どもの思春期を支えてあげてください。
いつか振り返ったとき、親子で乗り越えたこの時期が絆を深める財産になっているはずです!