
・そもそも思春期と反抗期の違いは何なの?
・うちの子中学生になっても反抗期にならないけど大丈夫かな……
・反抗期がない子どもに対してはどう接していけばいいの?
思春期や反抗期という言葉は聞いたことがあるけど、インターネットで調べても説明が専門的で難しく、違いがよく分からないという人は多いです。
この記事では、思春期と反抗期の違いを中学生でも分かるように簡単にまとめ、男女別の特徴から反抗期がない子どもへの接し方までまとめて解説します。
この記事を読めば、思春期・反抗期の基礎知識と小学校高学年〜高校生の子どもに対する接し方のポイントが分かります。
結論を言ってしまうと、反抗期は思春期という子どもの成長ドラマの中の「親や他の大人に反発する時期」のことです。
反抗の強さや現れ方には個人差が大きく、反抗期がない子どももいます。反抗期がないことを心配する必要はありません。大切なのは、子どもの心の変化に目を向けることです。
最近生意気になってきた子どもへの対応の仕方を知りたい人や反抗期が始まらないと不安に感じている人は、最後まで読んでください。
「思春期と反抗期の違いは分かったから、反抗期の子どもへの接し方のポイントを先に知りたい」という人は以下から読むのがおすすめです。
>> 【男女別】反抗期の子どもの特徴と接し方のポイント
「中学生になってもまだまだ子どもっぽくて、全然反抗期が始まらないけど大丈夫かな」と悩んでいる人は以下から読むのがおすすめです。
>> 反抗期がない子どもの特徴と接し方のポイント
まつい けいすけ(著者)の実績
- ・文系→中学理科の教員採用試験に一発合格
- ・不登校〜難関校志望の生徒対象の塾を経営
- ・毎年150件以上の教育相談に対応
【思春期と反抗期の違い】反抗期は思春期の1つの側面

反抗期は、思春期という子どもの成長ドラマの中の1つのシーンです。思春期=反抗期ではありません。
思春期と反抗期について、分かりやすく解説します。
【WHOの定義】思春期とは10歳〜19歳までの期間のこと
思春期とは、子どもが心身ともに大人へと成長する移行期です。WHOの定義では、思春期とは10歳〜19歳までの期間とされています。
一般的に思春期のスタートは10歳前後。小学校高学年〜中学生頃に始まり、高校生〜20歳前後まで続きます。
具体的に、思春期には以下のような変化が起こります。
・身長が急に伸びる
・筋肉や脂肪がつき、骨格が変化する
・ニキビができる
・体毛が濃くなる
・声変わりする
・テンションが高かったのに急に落ち込むといった、気分の波が激しくなる
・親から自立したいという気持ちが芽生える
・性への興味関心が芽生える
思春期は、心と体が「子ども」から「大人」に移行する重要な時期です。
反抗期とは思春期の中の反抗的な時期のこと
| 思春期 | 反抗期 |
| 成長の過程 | 態度に現れる現象 |
反抗期とは、思春期の中で子どもが親や他の大人に対して強い反発心を示す時期のことです。
実は、反抗期は一生のうちで2度あるとされ、第一次反抗期は2〜3歳頃のいわゆる「イヤイヤ期」、第二次反抗期が思春期の中の反抗的な時期のことです。

第一次反抗期は幼児期に誰もが経験しますが、第二次反抗期は個人差があります。「反抗期らしい反抗期がなかった」という子どもも多いです。
思春期の子どもが、全員激しく反抗するわけではありませんよね。反抗の強さや現れ方には個人差が大きいです。
非常に反発的で口論が増える子どももいれば、「静かな反抗期」のように一見おとなしくても心の中で親から心理的に離れていくケースもあります。
*静かな反抗期とは、子どもが自分の感情や考えを内に秘め、親との衝突を避けるために反抗的な態度を示さないこと
思春期の子どもが反抗的になる理由3選

・親から自立しようとしているから
・【自立したいけどできない】親への自立と依存の間で心が揺れているから
・男の子の場合、性ホルモンの影響で攻撃的になるから
思春期の子どもの反抗的な態度の裏には、子どもから大人へと心と体が大きく成長する時期特有の、複雑な心が隠れています。
【男女別】反抗期の子どもの特徴

実は、男の子と女の子で反抗の様子に少し違いがあります。
以下の内容はあくまで一般的な傾向で、全ての子どもに当てはまるわけではありません。子ども一人ひとりの性格や個性を尊重することが大前提です。
しかし、男女の傾向を知っておくと、子どもの行動の背景にある気持ちを理解しやすくなります。よりよいコミュニケーションや関係性を築くためのヒントが見つかるかもしれません。
男女別の反抗期の特徴を、簡単にまとめます。タップで各見出しに直接移動できます。
反抗期の男の子の特徴4選

・暴言が増えたり物に当たったりする
・急にやる気がなくなる
・学校の成績が下がる
・家族とあまり話さなくなる
ホルモンバランスの急激な変化や脳の発達過程の影響で、思春期の子どもは情緒がとても不安定になります。
突然火山が噴火したかのように大声で怒鳴りながら暴れることもあるので、特に母親の場合息子の様子に身の危険を感じることもあるでしょう。
イライラしたり、突然「やる気ゼロ」状態になったり、バカなことをしたり……。
親から見ると「機嫌がコロコロ変わって扱いに困る」状態ですが、「親から離れたい」気持ちと「まだ親を頼りたい」気持ちの間で一生懸命もがいている証拠。自立に向けて成長しています。
また、反抗期の男の子は女の子よりも口数が少なくなります。家でほとんど話さない男の子も多いです。
【母親と男の子が会話について思うこと】
| 母親 | 男の子 |
| なぜ男の子は全然喋らないの? | なぜ女の人はそんな細かいことまで話すの? |
母親からすると、息子が全然話さないのでびっくりするかもしれません。しかし、心配することはありません。思春期の男の子が話をしないのは、普通のことです。
>> 思春期の男の子が何も話さないたった1つの理由とは?母親としての関わり方を元教師が解説!
>> 思春期の男の子の特徴と効果的な接し方|反抗期の息子に悩む親必見!
反抗期の女の子の特徴6選

・言葉づかいが乱暴になり口答えが増える
・父親を避け母親にきつく当たるようになる
・友達関係の悩みが増える
・気分のムラが大きくなる
・学校の成績が下がる
・おしゃれや美容に興味を持つようになる
反抗的な態度は、精神的な自立への第一歩を踏み出そうとしている証拠。「親から離れたい」という気持ちと「まだ頼りたい」という2つの気持ちが共存し、感情のコントロールが難しくなるのが原因です。
反抗期の女の子の「うざい」「ほっといて」といった言葉は、「自分の領域を守りたい」「干渉されたくない」という気持ちの表れでもあります。
「何!今の言葉づかいは!」「ちゃんと話を聞きなさい!」と叱りたくなる気持ちをグッとこらえ、「あなたの気持ちも分かるよ」と一度受け止めた上で、「お母さん、その言い方は少し悲しいな」とアイメッセージを使うと子どもの心に響きます。
*アイメッセージとは、「私」を主語にして伝えることで、相手に配慮しながら自分の気持ちや考えを伝えるコミュニケーションのこと
>> 思春期の女の子の特徴とコミュニケーションの取り方|反抗期の娘に悩む親必見!
【絶対にダメ】反抗期の子どもへのNGな接し方6選

反抗期の子どもに対してついやってしまいがちだけど、子どもの心を傷つけてしまうNGな接し方について解説します。タップで各見出しに直接移動できます。
子どもを頭ごなしに怒る

子どもの言い分を聞かずに頭ごなしに叱りつけるのは、絶対にダメです。
・親が自分を無視してくる
・親は自分のことを分かってくれない
・親は自分のことなんてどうでもいいと思っている
・親に話しても無駄だ
上記のように、子どもは感じてしまいます。子どもが心を閉ざしてしまい、反発心をさらに強めるだけです。
子どもの反抗的な態度や行動の裏には、子どもなりの気持ちや言い分が隠れています。まずは「どうしてそうなったの?」と冷静に問いかけ、子どもの声に耳を傾けましょう。
>> 反抗期の子どもとのコミュニケーションのポイント3選を先に見てみる
子どもの人格を否定する

子どもの人格や存在そのものを否定するのも、絶対にダメです。
・本当にダメな子だね
・お兄ちゃんと全然違うね
・こんな子に育つなんて思っていなかった
・お母さん、子育て失敗しちゃったのかな
上記のような言葉は、子どもの自己肯定感をひどく傷つけます。
思春期は「自分は何者だろう」と悩み、自立と依存の間で心が揺れる繊細な時期です。
そんな時期に、一番身近な存在である親から人格や存在を否定される言葉を浴びせられると、子どもの心に大きな傷ができてしまいます。
過去の失敗を何度もネチネチ蒸し返すのも絶対にダメ。子どもの心を深く傷つけますし、子どもが努力したり挑戦したりしようとしなくなってしまいます。
反抗的な「態度」と子どもの「人格」は別物です。
毅然とした態度で「その行動はよくなかったと思うよ」と叱りながらも、「あなたのことは大切に思っている」というメッセージは常に伝え続けましょう。
*毅然とした態度とは、物事に動じず、強い意志を持って主張や立場を貫く態度
子どもに過度なプレッシャーを与える
子どもに過度なプレッシャーを与えたり、達成できない目標を押し付けたりするのも絶対にダメです。
・次のテストで絶対に1番を取りなさい
・5番以内に入らなかったら許さないよ
・お父さんが学校の先生なんだから、数学が90点以下ならもう知らないよ
・ああ、なんでこんなにできないのかしら……
・ええ!?60点しか取れなかったの!?
さらに、上記のように結果ばかりを求められたり失敗したときに親が過剰にがっかりしたりする姿を見ると、子どもの自己肯定感はどんどん低下してしまいます。
・またできなかった
・次も失敗したらどうしよう
・親をがっかりさせてしまう
・自分は何をやってもできるようにならない
・できるようにならないから、どうせ無駄だ
親からの期待やプレッシャーが大きすぎると、子どもは「頑張ってみよう」という気持ちを失ってしまいます。常に、親の顔色をうかがうようになってしまうかもしれません。
結果だけでなく、子どもが努力しているプロセスや挑戦しようとする気持ちを認め、応援する姿勢で接しましょう。
・「頑張っているね」
・「失敗しても大丈夫だよ、そこから学べばいいんだから」
・「やろうとしたことが素晴らしい」
上記のような温かい言葉が子どもの心を支え、自己肯定感UPにつながります。
>> 【元教師が解説】思春期の中学生が全然勉強しない理由13選!やる気スイッチの押し方とは
子どもに対して過干渉になる

子どものプライバシーを尊重せず、過干渉になるのも絶対にダメです。
・子どものスマホを勝手に見る
・子どもの友達関係にいちいち口出しする
・子ども部屋に無断で入る
上記のような行動は、親に対する強い不信感や怒りにつながります。
親としては「心配だから」「悪い道に進まないように」という気持ちかもしれませんが、子どもからすると「信用されていない」「監視されている」と感じるだけです。
思春期の子どもは、「親から精神的に自立したい」と考えています。思春期の中でも反抗期の子どもは、「自立したい」という気持ちが特に強いです。
親にプライバシーを侵害されたと感じると、「親は信用できない」という気持ちが強くなり心を閉ざしてしまいます。
大切なのは「信じて見守る」スタンス。
・基本的な生活習慣やルールは伝える
・困っている様子があれば、「何か手伝えることはある?」と声をかける
・本人が助けを求めてきたら、しっかりサポートする
・結果だけでなく、努力の過程を認める
・成功したら一緒に喜び、「〇〇をよく頑張ったもんね」と具体的に褒める
心配だからと手や口を出しすぎるのではなく、子どもの力を信じて、少し離れた場所から温かく見守る姿勢を大切にしましょう。
「困ったときはいつでも頼っていいんだ」という安心感を与えつつ、子どもの自立をサポートするのが理想的な距離感です。
親が感情的に泣いたり突き放したりする
子どもの反抗的な態度に対し、親が感情的になって泣き叫んだり怒鳴ったり、「もう知らない!」と突き放したりするのも絶対にダメです。
感情的なぶつかり合いは、百害あって一利なし。「なぜその行為がよくないのか」を具体的に冷静に伝えることが重要です。
反抗期の子どもが生意気な口答えをしたとき、カッとなってしまう気持ちはよく分かります。
しかし、親が感情的になると子どももさらにエスカレートして、火に油を注ぐだけになってしまいます。これでは、何の解決にもなりません。
腹が立つからといって、「もう勝手にしなさい!」「あなたなんて知らない!」と突き放したり、無視したりするのも絶対にダメ。
子どもは親に見捨てられたと感じ、心の安全基地を失ってしまいます。
・自分を見てもらうためにさらに反発する
・親への諦めから心を閉ざす
・「どうせ自分なんて…」と自暴自棄になる
・非行などの問題行動に走る
安全基地を失った反抗期の子どもは、上記のような行動を取ることがあります。
子どもが激しい反抗をしたときは、「今は少し落ち着こうか」と提案したり、「お母さんもカッとなりそうだから時間をちょうだい」と言ってその場を離れたりしましょう。
一時的に距離を置き、お互いが冷静になったタイミングで「さっきはお母さんも感情的になってごめん」「あなたのことが心配だから話したいんだ」と子どもに話しかけます。
無視されたり「うるさいな!」と言われたりしたら、「今は話す気分ではなかったか」と考え、さらに時間をおきましょう。
どんな状況でも、子どもにとって親は「安全基地」であるということを忘れないでください。
子どもに暴力的な罰を与える

最も避けなければならないのが、恐怖で親に従わせようとすることです。どんな理由があっても、暴力的な罰を与えてはいけません。
感情に任せて手を出したり罰として暴力を振るったりすると、子どもの心と体に深い傷を残します。
恐怖によって一時的に言うことを聞かせたとしても、根本的な解決にはなりません。子どもにとって親が「安全基地」でなくなってしまうと、親子の信頼関係は崩壊します。
親から暴力を受けて育った子どもは、「問題は力で解決してもよい」と学習してしまうので要注意。将来的に人間関係で問題を抱えるリスクも高まります。
・言うことを聞かないから叩く
・物を投げつける
・家から閉め出す
上記のような直接的な暴力はもちろん、以下のような言葉による暴力も子どもの心を傷つけるので絶対にダメです。
・お前なんて生まれてこなければよかった
・早く家から出ていってほしい
・いい加減にしないと殴るよ
冷静に考えてください。子どもが、「お母さん、あのとき私を殴ってくれてありがとう!」「お母さんが私に物を投げつけてくれて、本当にうれしかった!」と感謝すると思いますか。
「しつけのため」という言い訳は決して通用しません。
カッとなりそうなときは、まず深呼吸をする、その場を一旦離れて冷静になるなど、自分自身をコントロールする方法を見つけましょう。
どうしても自分の感情のコントロールが難しいと感じる場合は、カウンセラーや医者に助けを求める勇気も持ってください。
以下のような、子育てに関する相談を専門家に無料で相談できるサービスもありますよ。
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反抗期の子どもと親子関係をよくするためにできること6選

反抗期の子どもと向き合う上で、親としてどんな姿勢・対応を心がければよいかをまとめます。タップで各見出しに直接移動できます。
反抗期の子どもへの基本的な接し方のポイント3選

反抗期の子どもに対する親の基本スタンスは、以下の3つです。
・見守る
・信頼する
・愛情を伝える
反抗期の子どもは適度な距離感で見守る
反抗期の子どもにはグイグイ近づきすぎず放任しすぎない、程よい距離感を保つことが大切です。
来る者拒まず、去る者追わず。
子どもが自分の力で考えたり何かを決めたりする機会を尊重しつつ、いざとなったらすぐに支えられるよう後ろで見守るイメージです。
反抗期の子どもの心はとても複雑。親から自立しようとしているけど、依存もしています。
グイグイ近づきすぎると反発を招き、放任しすぎると子どもは孤独を感じます。
バランスが難しいですが、「あなたのことを気にかけているけど信じてもいるよ」というメッセージを態度で示しましょう。
子どもを一人の人間として信頼し、尊重する
反抗期は親から精神的に自立する時期です。
「あんなにママ大好きっ子だったのに……」と寂しさもありますよね。しかし、子離れの覚悟をしましょう。
子どもを小さい頃の延長で見るのではなく、1人の対等な人間として意見や気持ちを尊重するのが大切です。
・部活は〇〇部が良いと思うよ
・〇〇高校を受験しなさい
・中3になったら受験に向けて塾に入ろうね
上記のような、頭ごなしの「〇〇にしなさい」は絶対にダメ。子どもの考えをまず聞き、一緒に考える姿勢が大切です。
尊重されていると感じれば、子どもも親を尊重しようとするようになります。
反抗期になっても無条件の愛情と安心感を与え続ける
反抗期の子どもは心が不安定で、自信をなくしたり孤独を感じたりしやすいです。
「どんなあなたでも大切だよ」という無条件の愛情を感じられると、子どもの大きな支えになります。
子どもが反抗期でほとんど会話がないからといって、難しいことをしようとする必要はありません。
・「いってらっしゃい」「おかえり」「今日もお疲れさま」と毎日笑顔で声をかける
・子どもが話してきたときは手を止めて、うなずきながら聞く
・子どもの趣味や関心に関心を持って「それってどんなことするの?」と聞いてみる
・何気ない会話の中で「あなたのことを信じてるよ」と安心させる言葉を入れる
・誕生日や入学、卒業などの節目にメッセージカードを渡す
全て特別な準備がいらず、日常の中でできることばかりです。
反抗的な態度を取られると、親も悲しくなるしイライラしてしまいますよね。しかし、反抗期の子どもにとって「当たり前の愛情」こそが、1番の安心材料になります。
子どもにとって、家庭が安心できる場所だと感じさせてあげましょう。
反抗期の子どもとのコミュニケーションのポイント3選
反抗期の子どもに対するコミュニケーションのポイントは、以下の3つです。
・徹底的に聴く
・共感と言い換えで会話が弾む
・話すタイミングや手段を工夫する
子どもと話をするときは聞き役になる

反抗期の子どもとの会話は、聴くことが最優先です。
普段あまり話をしてくれないので、親としてついアドバイスやお説教をしたくなりますよね。
しかし、まずは子どもの話を最後までちゃんと聴きましょう。
・相づちを打つ
・「それでどう思ったの?」と続きを優しく促す
・スマホやテレビを見ず、全身で「聴いている」姿勢を示す
・子どもの目線に合わせてうなずく
・途中で否定しない
・「ありがとう、話してくれて嬉しいよ」と感謝を伝える
子どもが「お母さんはちゃんと聞いてくれた」と感じるだけで、信頼関係はグッと良くなります。
逆に途中で口を挟んで批判してしまうと、「どうせ話しても無駄」と心を閉ざしてしまうので注意が必要です。
子どもの話に共感して言葉を言い換えると会話が弾む
子どもの話に対してすぐに評価や意見を言うのではなく、共感して言葉を言い換えると会話が弾みます。
| 子どもの話 | 共感と言い換え |
| 今日、めっちゃラッキーだったんだ | いいな めっちゃラッキーだったなんてうらやましい |
| 友達に無視されたからイライラした | そうだよね 無視されるとイライラするし悲しいよね |
| 頭がズキズキしてやばい | 大丈夫? 頭がズキズキ痛むんだね |
| 担任の先生、すぐ注意するから嫌なんだよね | そうなんだ すぐ注意されたら嫌になるかもしれないね |
子どもの話に共感して言い換えることで、「お母さんは自分を分かってくれている」という安心感を与えますよ。
子どもがオノマトペを使ったら、オノマトペで共感するのも効果的。「お母さんは自分の気持ちをそのまま受け入れてくれた」と子どもが心を開きやすくなります。
*オノマトペとは、にこにこ、イライラ、ズキズキ、ぐだぐだ、ザーザー、バチンのように状態や音を表す言葉のこと
面と向かって話すのを嫌がる子どもには、話すタイミングと手段を工夫する

面と向かって話すのを嫌がる子には、車での送り迎え中や食事中など、視線を合わせなくて済む場面がコミュニケーションのチャンスです。
リラックスしたときにポツリと本音を語ることもあります。
どうしても会話が難しい場合は、メモやLINEなど文字のコミュニケーションを活用しましょう。
「最近どう?」「最近元気がないから、お母さん心配だな」と短いメッセージを送り、子どもから返事が来たら少しやり取りする。これも立派なコミュニケーションです。
ただし、返信がないのに毎日何通もメッセージを送るのはおすすめできません。
思春期なので、返信がないのは当たり前。既読になるけど子どもから返信がない場合は、1日1〜2通を上限にメッセージを送ってみましょう。
反抗期がない子どもの特徴と接し方のポイント

思春期なっても子どもに反抗的な態度が見られないと、「うちの子、反抗期がなくて大丈夫かな」と心配になる人が多いです。
結論を言ってしまうと、反抗期が来ないことに対して過度に心配する必要はありません。第二次反抗期は個人差があり、「反抗期らしい反抗期がなかった」という子どもも多いです。
*第二次反抗期とは、思春期の中の反抗的な時期のこと
反抗期がない子どもの特徴と接し方のポイントについて、解説します。タップで各見出しに直接移動できます。
思春期になっても反抗期が来ない理由3選
反抗期がなかったりほとんど目立たなかったりする代表的な理由は、以下の3つです。
・子どもの性格
子どもがもともと穏やかで、感情をぶつけるタイプではない
子どもがもともと穏やかで、感情をぶつけるタイプではない
・親子関係が良好
普段から親子がお互いを尊重していて対話もあるので、衝突が起こりにくく反抗期が目立たない
普段から親子がお互いを尊重していて対話もあるので、衝突が起こりにくく反抗期が目立たない
・静かな反抗期
反抗的な態度ではなく、内に秘めたり別の形で気持ちを表現したりする
反抗的な態度ではなく、内に秘めたり別の形で気持ちを表現したりする
近年、思春期になっても反抗期が目立たない子どもが増えています。その理由の1つが、近年増えている「友達親子」です。
*友達親子とは、友達のような対等な関係性を築いている親子のこと
友達親子は日常的に一緒に買い物や旅行に行ったり、同じ趣味を楽しんだりするので、思春期の子どもの反抗が目立たない傾向があります。
「反抗しない=悩みがない」ではない!親が注意すべき小さなサイン18選

反抗的な態度が見られないからといって、子どもに悩みがないわけではありません。反抗的な態度が見られないからこそ、子どものちょっとした変化に敏感に気づいてあげることが重要です。
【親が注意すべき小さなサイン】
表情
・何となく元気がない
・暗い表情が増えた
・笑顔が減った
・目を合わせなくなった
会話
・学校や友達のことを話さなくなった
・返事がそっけなくなった
・何気ない冗談に傷ついたような反応を示した
・会話中に黙ることが増えた
生活習慣
・食欲が急に増えたり減ったりした
・寝つきが悪くなった
・夜中に何度も起きている
・朝起きられなくなった
・身だしなみに無頓着になった
行動
・部屋にこもりがちになった
・ため息が増えた
・趣味や好きだったことをしなくなった
・外出や友達との遊びを断ることが多くなった
・学校の準備や宿題がギリギリまでできなくなった
思春期なので、表には出さなくても心の中では様々な悩みやストレスを抱えている可能性があります。
親に心配をかけたくないという思いから、言いたいことをグッと我慢していることもあります。
「いつもと違うな」と感じたら「何かあった?」「いつでも話を聞くよ」と優しく声をかけ、あなたが気にかけていることを伝えてあげてください。
無理に聞き出そうとするのではなく、「話したくなったらいつでも聞くからね」という姿勢で見守ることが大切です。
反抗期がなくても子どもと適切な距離感を保つことが大切

子どもに反抗的な態度が見られないと、安心してつい小学校低学年や中学年の頃と同じように、あるいはそれ以上に細かく関わってしまうことがあるかもしれません。
しかし、「子どもと仲良しだから大丈夫」と油断して過干渉になったり、先回りして管理しすぎたりすると、子どもはストレスを溜め込んでしまう可能性があります。
反抗してこない子どもだからこそ、親は意識して一歩引いたところから見守り、子どもを信頼する姿勢を心がけましょう。
子どもが自分でできることには口を出さず、困っている様子が見られたり助けを求めてきたりしたときは全力でサポートする。
「見守り」と「サポート」のバランスが重要です。
【反抗期がなくても大丈夫】大切なのは子どもの心の成長

反抗期がないことを心配する必要はありません。大丈夫です。
反抗的な態度が目立たなくても、子どもの心は自立へ向けて成長しています。
表面的な反抗の有無よりも、子どもの心の変化に目を向けることが大切です。
・親と距離を取り始めた
・将来への漠然とした不安や迷いを抱えるようになった
・人間関係でストレスを感じやすくなった
・性への興味関心が芽生えた
・自分なりの価値観を考え始めた
どれも立派な心の変化。反抗期があるかどうかで思春期になったか判断せず、子どもの心の変化を暖かく見守りましょう。
しかし、幼い頃から「○○はダメだって言ったでしょ!」「うるさい!静かにしなさい!」などと抑圧されたのが原因で、反抗期がないこともあります。
実は、アダルトチルドレンの特徴の1つが「抑圧されて育ったため反抗期がない」というもの。
*アダルトチルドレンとは、子どもの頃に家庭環境や親との関係でトラウマを抱え、大人になってもその影響に苦しんでいる人のこと
>> 【反抗期がないのは危険?】アダルトチルドレンの特徴と子どもをアダルトチルドレンにさせない方法
【Q&A】子どもの反抗期に関するよくある質問7選

第二次反抗期について、よくいただく質問にお答えします。タップで各見出しに直接移動できます。
反抗期は何歳から始まって何歳まで続きますか
著者の答え
一般的に、思春期の第二次反抗期は中学生前後(12~13歳頃)から始まり、高校生(17~18歳)くらいまでには落ち着くことが多いです。ただし個人差が大きく、早い子は小学校高学年くらいから反抗的になりますし、逆に高校生になってから反抗が始まる子もいます。
第二次反抗期は、反抗的な態度がずっと続くわけではなく波があります。例えば、「中2の頃は反抗的だったけど中3で落ち着き、高1になったらまた反抗的になる」のような感じです。
第二次反抗期は、数ヶ月で終わる子もいれば数年かけてゆるやかに終わる子もいます。
いずれにせよ、反抗期は永遠に続くものではありません。子どもが高校を卒業する頃には、反抗が落ち着いて親子関係も安定することが多いです。
子どもに反抗期がなくても大丈夫ですか
著者の答え
反抗期がないことを心配する必要はありません。大丈夫です。反抗的な態度が目立たなくても、子どもの心は自立へ向けて成長しています。
表面的な反抗の有無よりも、子どもの心の変化に目を向けることが大切です。
・親と距離を取り始めた
・将来への漠然とした不安や迷いを抱えるようになった
・人間関係でストレスを感じやすくなった
・性への興味関心が芽生えた
・自分なりの価値観を考え始めた
どれも立派な心の変化。反抗期があるかどうかで思春期になったか判断せず、子どもの心の変化を暖かく見守りましょう。
>> 【反抗期がないのは危険?】アダルトチルドレンの特徴と反抗期との関係を元教師が解説
反抗期の子どもにはどんな声かけをすればいいですか
著者の答え
基本はシンプルかつ共感的な声かけがおすすめです。・おはよう
・いってらっしゃい
・おかえり
・おやすみ
まずは上記のようなあいさつを続け、日常の中で「親に見守られている」安心感を与えましょう。
子どもが何か話しかけてきたら、すぐに評価や意見を言うのではなく共感して言葉を言い換えると会話が弾みます。
>> 子どもの話に共感して言葉を言い換えると会話が弾むに戻る
反抗期の男の子とコミュニケーションを取るときは、会話の目的を伝えるのもおすすめです。
反抗期の男の子は、自分のことや今日のできごとをいちいち話そうとしません。自分が特別話す必要があると判断したときに、話そうとします。
「進路について話したいことがあるから、30分後くらいに少しだけ時間いい?」
上記のように会話の目的をはっきりさせることで、「うるさい」「知らない」とぶっきらぼうな態度を取られてあなたが傷つくリスクを減らせます。
>> 思春期の男の子が何も話さないたった1つの理由と母親としての関わり方
子どもから「クソババア」などの暴言を言われたら、どう対応すべきですか
著者の答え
その場ではカッとなって言い返したくなるかもしれませんが、まずは深呼吸してクールダウンしましょう。あなたが感情的になってしまうと、子どもも興奮して反抗的な態度がエスカレートするだけです。
子どもが激しい反抗をしたときは、「今は少し落ち着こうか」と提案したり、「お母さんもカッとなりそうだから時間をちょうだい」と言ってその場を離れたりしましょう。
一時的に距離を置き、お互いが冷静になったタイミングで「さっきはお母さんも感情的になってごめん」「あなたと話したいんだ」と子どもに話しかけます。
子どもを叱るときは、子どもの人格ではなく反抗的な態度に焦点を当てて叱りましょう。人格否定は子どもの自己肯定感をひどく傷つけ、さらなる反抗につながります。
毅然とした態度で「悪口はよくない」と言いつつ、「お母さんはあなたに悪口を言われて悲しい」とアイメッセージを伝えましょう。
*毅然とした態度とは、物事に動じず、強い意志を持って主張や立場を貫く態度
*アイメッセージとは、「私」を主語にして伝えることで、相手に配慮しながら自分の気持ちや考えを伝えるコミュニケーションのこと
反抗期の子どもが物を壊したり叩いてきたりしたら、親はどうすべきですか
著者の答え
子どもが物に当たったり親に手をあげたりするのは、反抗期とはいえ見過ごせない行為です。物を壊し始めたらあなた自身の安全を確保し、子どもが怪我をしないように静止します。
ただし、その際も頭ごなしに怒鳴ってはいけません。「暴れるのはダメ」と短く厳しい口調で伝え、子どもの興奮が冷めるまで距離を置きましょう。
親に向かって手を出してきた場合も同様です。「殴るのはいけない」と毅然とした態度で伝え、一時的にその場を離れます。
子どもが落ち着いた後で、「暴力は絶対にダメ」「イライラを押さえられなくなったら、物ではなくクッションを叩くとか大声を出すとか他の方法で発散しよう」と代替手段を提案します。
壊した物は自分で片付けさせたり壊れた物を弁償をさせたりするなど、破壊的な行動に対する責任も取らせましょう。
子どもが感情的になったときこそ、自己抑制力を身につけさせるチャンスです。
*自己抑制力とは、自分の感情や行動をコントロールして悪いことをしないようにする力のこと
反抗期でも家庭のルールは守らせるべきですか
著者の答え
家庭のルールは守らせるべきです。ただし、一方的に「ダメなものはダメ!」では、反抗期の子どもは反発します。以下を参考に、お互いが納得できるルールを子どもと一緒に決めましょう。
・「休日は化粧やヘアメイクOKだけど、平日はダメ」のようなルールを家族で決める
・スマホの使用ルールを家族で決める
・お小遣いやお金の使い方について家族で話し合う
・ルールを守れなかった場合のペナルティも設ける
・ルールやペナルティは、必ず子どもと決める
・ルールを守らなかった場合は、約束通りのペナルティを与える
親用のルールも一緒に設けて親もそのルールを守るようにすると、子どもにとってのよいお手本になります。
「多少部屋が散らかっていても何も言わない代わりに、夜10時になったらスマホの電源を切って親に預ける」
上記のように、ルールの優先順位を考えるのもおすすめです。
全てを厳しく管理しようとすると衝突ばかりになってしまいます。しかし、これだけは守るという軸をぶらさないことで子どもも「これについては親も本気なんだ」と理解しますよ。
子どもの反抗的な態度にイライラして怒鳴ってしまうのですが、叱り方のコツはありますか
著者の答え
怒鳴ったり感情的に叱ったりするのは逆効果です。叱り方のコツは、以下の5つです。
・ポイントを絞る
・叱る理由や背景を説明する
・子どもの人格を否定しない
・子どもの良いところを伝える
・叱った後はフォローの声かけをする
叱るときはポイントを1つか2つに絞り、毅然とした態度で冷静な口調で伝えましょう。
*毅然とした態度とは、物事に動じず、強い意志を持って主張や立場を貫く態度
「夜遅く帰ると心配で眠れないから、約束の時間は守ってほしい。」
上記のように、必ず理由や背景も説明します。人格は否定せず、行為だけを注意しましょう。
叱るときは、「お母さんは〇〇で悲しい(うれしい)」のようにアイメッセージを使うと子どもの心に響きます。
*アイメッセージとは、「私」を主語にして伝えることで、相手に配慮しながら自分の気持ちや考えを伝えるコミュニケーションのこと
「〇〇ですごく優しいところがあるからこそ、✕✕するのはもったいないよ。」
上記のように、子どもの良いところを伝えながら叱るのも効果的ですよ。
叱った後は必ずフォローの声かけをしましょう。
「ごめん。言い過ぎたかもしれないね。あなたが心配だから、ついお母さん熱くなっちゃった。」
上記のように本心を伝えると、子どもも理解しやすくなります。もし感情的に怒ってしまったら、親であっても自分から謝る勇気を持ちましょう。
まとめ

反抗期は、思春期という子どもの成長ドラマの中の「親や他の大人に反発する時期」のことです。
反抗の強さや期間は子どもによって大きく異なり、はっきりとした反抗期がないケースもあります。中学生や高校生になっても反抗期がないことに対し、過度に心配する必要はありません。
・子どもの反抗的な態度は、自立と依存の間で葛藤していることが原因である
・反抗には男女差があり、男の子は暴言や無口、女の子は口答えや感情のムラなどがある
・親の基本姿勢は、「見守る」「信頼する」「無条件の愛情を伝える」の3つである
・反抗期の子どもとのコミュニケーションの基本は、「聴くこと」である
・子どもの話に共感して子どもの言葉を言い換えると、子どもに安心感を与えられる
・思春期でも反抗期がないのは、「子どもの性格」「良好な親子関係」「静かな反抗期」が主な理由である
・反抗期がない子どもでも悩みはあるので、「何となく元気がない」などの小さな変化に注意する
・反抗期がなくても、過干渉や過保護になると子どもはストレスを感じるため、一歩引いて見守る意識が大事である
・子どもの反抗的な態度に対しては、子どもの人格ではなく態度に焦点を当てて叱る
・子どもが激しい反抗をしたら、まず自分の身の安全を確保し、冷静かつ毅然とした態度で叱る
子どもは親を困らせるために反抗しているわけではありません。自立に向けて懸命にもがき、大人への階段を登ろうとしている途中です。
私が中学校で教えていたある生徒は、いつも母親に反抗ばかりしていました。
しかし、定期テストでいつもよりいい点を取ったときに、「これ、お母さんに見せたら喜ぶかな」とつぶやきました。
その姿に、私は「どれだけ反抗していても、心の奥には親への愛情や信頼がちゃんとあるんだな」と感動したものです。
反抗期は、親にとっても試練のとき。しかし、必ず出口は訪れます。この記事で紹介したポイントや事例をヒントに、ぜひ子どもとの関係を深めてください。
たとえ子どもとぶつかることがあっても、あなたが真剣に向き合い続ければ、子どもは必ずそれを感じ取ります。
反抗期という嵐を親子で乗り越えていけるよう、私も心から応援しています。